ブログ「ぼちぼちいこか」にてご家族からお知らせがありましたとおり、弊山荘の前支配人である宮田八郎は、本年4月5日に起きた南伊豆での不慮の事故により行方不明となっておりましたが、5月に沼津港沖で発見された身元不明遺体が、7月5日、宮田八郎であると判定されました。7月12日にはご家族が現地へ赴きました。
宮田は、長年の山荘業務を基点に、多くの登山者を救った遭難救助、ブログ「ぼちぼちいこか」での発信、穂高の厳しさと美しさの両面を伝える映像制作と、精力的に活動しておりました。
近年においては、全国の都市で開催した「穂高・涸沢 Movie&Talk Session」をはじめ、各地での講演講話での安全啓発や、登山道事故発生地点の重点整備などにも取り組んでおりました。
安全啓発では、穂高で遭難して欲しくないという思いを、熱く真剣に、しかし笑いを交えながらのトークや文章で、皆様にお伝えしてきました。そして関西弁で語る姿とは対照的とも言える、映像作品での繊細な表現に、驚かれた方も多かったようです。その豪快さと繊細さの両方で、穂高を愛し、それを精一杯伝えてきました。そしてもちろん同時に、山荘業務そして遭難救助という現場でも非常に力を発揮しておりました。
穂高にとって、穂高岳山荘にとって、大切な人間をこのように失ったことは残念でなりません。
なお、事故時からの時系列等につきましては、ブログ「ぼちぼちいこか」ならびに、捜索中に仲間により支援を呼びかけておりましたページ「宮田八郎を捜すために」もご参照いただければと思います。
皆様には多大なるご心配をおかけいたしました。また様々なあたたかいお言葉、お心遣いを頂きましたことに、弊山荘としても大変感謝しております。
本当にありがとうございました。
2018年7月17日
穂高岳山荘